Japanese
English
特集 海外渡航者の診療マニュアル
下痢,発熱―海外渡航者に多い消化管疾患
Diarrhea and Febrile Diseases:Intestinal Disorders of Overseas Travelers
西山 利正
1
1奈良県立医科大学寄生虫学教室
pp.500-505
発行日 1996年6月15日
Published Date 1996/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901839
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
■わが国の海外渡航者に最も罹患する可能性の多い疾患の1つが消化管系の疾患である.原因は細菌,ウイルス,寄生虫などの感染症や旅行者下痢症(Traveler's diarrhea)といわれる心因性の消化管機能異常,硬水による反応性の下痢など多岐にわたっている.
■一般的にこれらの疾患では下痢・発熱を主訴とする疾患が多いが,腸チフスなどのように発熱を主訴とし,必ずしも下痢を伴わずむしろ便秘傾向を示す疾患やコレラのように発熱を必ずしも伴わない下痢性疾患もあり,それらの疾患の特徴を十分把握しておかなければ診断を誤る可能性もある.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.