総合外来 当直医読本
繰り返す細菌性肺炎と貧血にて見つかったIgGサブクラス欠損症の1例
市川 光太郎
1
1市立八幡病院救命救急センター
pp.910-911
発行日 1995年10月15日
Published Date 1995/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901644
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- 文献概要
■IgGサブクラス欠損症:4つのサブクラスの単独欠損が各々報告されており,IgG2欠損症ではIgG4欠損を伴うことが多いといわれる.
■臨床症状:呼吸器系の易感染性でかつ慢性化しやすい.起炎菌は莢膜多糖体を有する肺炎球菌やインフルエンザ桿菌などである.
■検査所見:血清総IgG濃度は正常か低下し,細胞性免疫能は正常であり,欠損以外のサブクラスに属する特異抗体反応も正常である.
■診断:特定のサブクラス濃度が持続的低値またはその特異抗体産生能低下の証明である.
■治療:確立はされていないが,γグロブリンの補充療法が有効の場合がある.
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