JIM Report
外来小児科学の魅力と課題―第95回日本小児科学会シンポジウムから
水関 清
1
1宇和島市国民健康保険九島診療所
pp.188-189
発行日 1993年2月15日
Published Date 1993/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900760
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戦後一貫して専門分化の道を辿ってきた小児科学は,専門医療の主舞台である入院医療における飛躍的発展をもたらした一方で,外来医療の進歩の停滞をももたらしてきた.そうした傾向に対する反省は総合医療の必要性を強く認識させるに至り1)~5),小児科医療における「まとまり」を追求する機運が高まってきた.入院医療に比較して外来医療の占める割合が高い小児科医療においては,早くからその必要性が強調され,1986年の第89回日本小児科学会学術集会での特別講演2),1987年の外来小児科学研究会準備会の発足3),1991年の外来小児科学研究会の発足1)などの一連の企画を通して,着々と討議が積み重ねられてきた.
1992年5月17日,愛媛県松山市で開催された第95回日本小児科学会学術集会におけるシンポジウムでは,外来小児科学の問題が取り上げられ,筆者もこれに参加する機会に恵まれた.本シンポジウムにおける討論をもとに,外来小児科学の魅力と課題および今後の展望について若干の考察を加えて報告する.
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