Japanese
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特集 皮膚症状から全身疾患を探る
その他のよくみられる皮膚症状
角化症
Keratosis
山崎 雄一郎
1
1国立東京第二病院皮膚科
pp.60-61
発行日 1993年1月15日
Published Date 1993/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900715
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- Abstract 文献概要
■皮膚の角化(表皮細胞の分化の過程)の何らかの異常(通常角化が顕著になった状態)を角化症と総称し,このうちで,炎症性角化症(乾癬,扁平苔癬など)を除いたものを狭義の角化症と称する.
■角化症には,魚鱗癬をその代表とする広範囲のdiffuseな皮膚の乾燥,粗造化,大小の鱗屑からなる病型と,毛孔一致性の角化性丘疹の集簇多発を特徴とする皮疹型とがある.
■角化症は基本的には先天性のものであり,その身体所見は,いずれもカサカサあるいはザラザラとした皮膚の異常であるが,ときに悪性腫瘍や全身疾患に伴って後天性に発症することがあるので,そのような角化症の症状を認めたならば,一度は皮膚科専門医に相談しておく必要があろう.
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