研修病院ガイド
亀田総合病院
葉山 泰史
1
Yasufumi Hayama
1
1亀田総合病院内科
pp.719
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900234
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研修内容
当院における初期研修は1987年6月に最初の2名を迎えスタートしました.筆者はその最初の一人として2年間の初期研修を終え循環器内科医として後期研修中です.初期研修は多科ローテートで,内科6カ月,小児科2カ月,外科麻酔科6カ月,血液,内分泌,感染症を6カ月にわたり研修しました.ローテートの内容は個人の希望が尊重され変更も可能で,筆者の場合糖尿病をはじめとする患者教育,食事療法をまず研修し,その後循環器で中心静脈確保,SGカテーテル,IABPなどの技術とCCUでの冠動脈疾患の管理を修得しました.
当院は,房総半島の南半分の広大な地域をカバーする第3次救急の基幹病院です,病床数は760床で,心筋梗塞,外傷,脳血管障害などに常時対応しており,研修医は一人前の医師と同等に扱われ,使命感,責任感から救急技術を短期間に修得せざるを得ない状況に追い込まれます.当院では研修医の当直がないかわり,宿舎が病院近辺に提供され2年間は救急センター,病棟から常時呼び出されるのも仕方ありません.初期研修も5期目を数え,1期生であった筆者の当時から考えれば,指導の面々にも,スーパーヴィジョンの幅が広がり,研修医の判断に任せる部分がほとんどを占めるようになってきています.症例が多く2年間にさまざまな疾患を経験することができる反面,研修各科の横のつながりに若干問題がみられたり,個人個人の研修目標や評価がはっきりしないなど,まだまだ研修体制にも改善が必要に感じられます.
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