Japanese
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特集 腰痛を見分ける
腰痛患者の診かた
Diagnostic Approach to the Patients with Low Back Pain
漆谷 英禮
1
Hidenori Urushidani
1
1倉敷市中央病院整形外科
pp.650-655
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900205
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ポイント
・腰痛,下肢痛を訴える場合,患者に疼痛の部位を指で示させることが必要である.また下肢痛を訴える際には下腿の疼痛,シビレの有無も問診することが必要である.
・腰痛を訴えて外来を受診する患者の大部分は腰殿部痛のみであり,下肢に疼痛,シビレを訴えるケースは少なく,他覚所見も乏しい.長期にわたり疼痛を訴える場合には整形外科的疾患以外に心因性のものを考慮することが必要である.
・腰痛を訴える場合は安静時の疼痛の有無を問診することが必要である.安静時の腰痛は内科・外科的なreferred Dain,整形外科も含めて感染,悪性腫瘍の可能性があるので注意すべきである.
・軽症うつ病の患者が訴える疼痛の順位は第1が頭痛,第2が坐骨神経痛,第3に腰痛である.
・慢性腰痛に対する薬物療法としてマイナートランキライザーが有効の場合がしばしばある.
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