Editorial
年賀状
松村 真司
1
1松村医院
pp.1
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102066
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ここ数年,お正月はひとり静かに迎えている.
お正月の間,診療所外来は休みである.ただ,どのみちレセプト点検作業や不安定な在宅患者さんの訪問もするので,遠出もできない.とはいえ,患者さんも正月早々お医者さんと会うことを好まないため訪問件数は少ないし,コンピュータのおかげでレセプトも大晦日にちょっと遅くまでがんばれば,三が日は比較的のんびりした時間を過ごすことができる.私以外の家族はみな,東北にある家内の実家に里帰りすることもあり,訪問診療が終われば静かな時間がやってくる.というわけで,元日の午後には,届いた年賀状を誰もいない診察室で,暖かい物でも飲みながら一枚一枚見ていくことになる.最近では,旧友やお世話になった人たちからの年賀状とともに,いつも連携をとっているさまざまな事業所からの賀状の枚数が年々増えている.ケアマネジャー,訪問看護ステーション,居宅介護支援事業所,調剤薬局,医療機器会社,そして連携医や病院の医師などなど.在宅診療に限らず,プライマリ・ケアというのは実に多くの人びととの連携・協力によって成り立っている,と実感する瞬間である.
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