特集 不整脈診療ステップアップ
【トピックス】
不整脈研究の最前線―心電図でみられるJ波とは?
池田 隆徳
1
1杏林大学医学部第二内科
キーワード:
特発性心室細動
,
J波
,
Osborn波
,
遺伝子解析
,
異型Brugada症候群
Keyword:
特発性心室細動
,
J波
,
Osborn波
,
遺伝子解析
,
異型Brugada症候群
pp.768-770
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101508
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QRS波の終末部に記録される小さく鈍なノッチをJ波と呼んでいる.J波はOsborn波とも呼ばれ,低体温時に記録される場合はそのように呼ばれることのほうが多い.以前から,特発性心室細動をきたした症例ではJ波が認められやすいことが報告されてきた1,2).しかし,いずれの報告も1例あるいは少数例での評価であり,十分な臨床評価とはいえなかった.2008年5月に臨床医学雑誌の頂点である『New England Journal of Medicine』において,「早期再分極に関連した突然の心停止」と題する論文が掲載された3).早期再分極という用語が使用されているが,これはまぎれもなく“J波”のことである.
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