特集 卒後臨床研修の必修化を控えて
【新しい卒後臨床研修の枠組み】
指導医の要件・役割・評価
岡田 唯男
1,2
1医療法人鉄蕉会 亀田総合病院家庭医診療科
2家庭医療学後期専門研修プログラム
キーワード:
卒後臨床研修
,
指導医
,
指導医の要件
,
指導医の役割
,
指導医の評価
Keyword:
卒後臨床研修
,
指導医
,
指導医の要件
,
指導医の役割
,
指導医の評価
pp.429-432
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100608
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新しい卒後臨床研修における指導医の要件と役割,評価に関して,執筆時点で手に入る厚生労働省の資料と,卒後研修制度(レジデンシー)の確立された米国での基準を提示し,私見を交えて提言を行う.
指導医の定義
医師が教育に携わる場合,大きく分けて,Clinician-Administratorか,Clinician-Educatorかの2通りのかかわり方がある.Clinician-Administratorはプログラムの全体的な質管理,目標設定,認定基準の達成,人事など,管理運営(administration)を主たる仕事としており,Clinician-Educatorは狭義の指導医と同義で,研修医の臨床活動を監督しながら現場での指導に当たる.1人の医師がその両方の役割をさまざまな比重で兼任する場合もあるが,その求められる役割や必要なスキルは基本的には異なり1),今回の厚生労働省の資料においても,プログラム責任者と臨床研修指導医が区別され,ACGME(Accreditation Council for Graduate Medical Education:卒後臨床研修認定審議会)のprogram requirement(J1)においても,要件や役割がprogram directorとその他のfacultyとで別に記載されている.
今回は紙数の都合もあり,Clinician-Educatorとしての指導医にのみ議論をしぼることを了承願いたい.
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