皮膚科医直伝Ⅱ 教科書では教えてくれないコツ[5]
ジベルばら色粃糠疹―たった1カ所の発疹,それに気がつくかつかないか?
中村 健一
1
1おゆみの皮フ科医院
pp.361-363
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100089
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「さっきの患者,薬疹でしょう?」
「ジベルばら色粃糠疹ですよ」
「ジベ……? なんだそれ? 皮膚科は複雑な病名が多いね.でも,どうしてそんなにすぐ診断できるの?」
「うーん,ジベルばら色粃糠疹の感じだから」
「また感覚的診断かい! でも診断するからにはそれなりの理由があるでしょう?」
「あるよ.でも気がつくか気がつかないか.よほど意識して診察しないとダメだね」
「どこを意識すればいいんだい?」
「最初にどの湿疹が目立ったか? それを聞くことだね.それを診ると特徴が必ずある.それが根拠だ」
「すると今までよくわからない薬疹には,そのジベ……も含まれていたってことかい? 外来で出くわす頻度は高いの?」
「あぁ,週に1回はあるかな」
「では内科のボクにも診断のコツを教えてくれよ」
では教えましょう.
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