増刊号特集 泌尿器科 病棟管理マニュアル
Ⅱ.ベッドサイド検査の実際
超音波検査法
秋山 隆弘
1
,
尾上 篤志
2
Takahiro Akiyama
1
,
Atsushi Onoue
2
1近畿大学医学部堺病院泌尿器科
2長寿クリニック超音波室
pp.69-73
発行日 2002年3月30日
Published Date 2002/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904580
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1 はじめに
超音波検査は非侵襲性の検査で機器の移動も可能なことからベッドサイド検査として最も多く用いられる検査法の一つである。その診断もBモード法による形態的診断にとどまらず,カラードプラ法を用いることで,血管内血流の評価も可能となった。さらに超音波診断用造影剤レボビスト®(シェーリング社)が臨床応用可能となり,超音波検査の分野でも造影検査が可能となった。レボビスト®とはガラクトース・パルミチン酸からなる混合物で,使用時注射用蒸留水に溶解することで平均径8μmのマイクロバブルが発生する。その造影効果はマイクロバブルが赤血球よりも反射強度が強いことを用いた造影カラードプラ法とマイクロバブルが歪んだり破壊されたりした時に発生するハーモニック成分を映像化する造影ハーモニック法(Bモード法とパワードプラ法)があり,これらの方法を用いることで血流検出感度を増強させたり,組織レベルでの毛細管血流を表示できるようになった。
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