増刊号特集 泌尿器科外来診療—私はこうしている
Ⅶ.専門外来の実際
尿路結石症外来
間宮 良美
1
Yoshimi Mamiya
1
1東京医科大学泌尿器科
pp.298-303
発行日 2000年3月30日
Published Date 2000/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902944
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1 はじめに
尿路結石症は,泌尿器科の日常診療において最も頻度の高い疾患の1つである。本邦では過去30年間増加傾向が続いており,1995年の生涯罹患率は,男子9.4%,女子4.1%と報告されている1)。近年の,尿路結石症,特に上部尿路結石に対する治療の進歩・発展は目覚ましい。PNLやTULなどの内視鏡的手術,引き続いて登場したESWLは,まさに画期的な低侵襲治療であり,本邦には600台以上が導入され,上部尿路結石に対する外科的治療法の第一選択として定着した。また,結石形成や再発予防に関しても研究が進められ,尿路結石症診断に関する分子生物学的,遺伝了学的研究も行われるようになってきている2)。
尿路結石症の外来診療においても,治療方法や基礎的・臨床的研究の進歩に合わせ,診断,治療,再発予防それぞれの面で充実した診療内容となるよう努力する必要がある。
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