増刊号特集 泌尿器科画像診断
Ⅲ.疾患別画像診断
4.先天異常
(2)尿管
尿管瘤
大島 一寛
1
,
松岡 弘文
1
,
田丸 俊三
1
,
東恩納 貴文
1
,
足立 知太郎
1
Kazuhiro Oshima
1
1福岡大学医学部泌尿器科
pp.248-250
発行日 1999年3月30日
Published Date 1999/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902599
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1 はじめに
尿管瘤とは尿管下端が嚢状に拡張した状態をいう。原因は,発生学的レベルでの尿管下端の狭窄や筋層の異常,尿生殖洞・膀胱への開口,移動過程での過剰な伸展・拡張などが指摘されており,尿管口は狭窄とは限らない。尿管瘤は従来種々の分類が試みられているが,臨床的には瘤口(尿管口)および瘤壁が膀胱内にあるか,膀胱頸部を超えて尿道に拡がっているかがポイントで,前者を単純性,後者を異所性と理解しておけばよい。
単純性では,一般に膀胱三角部を中心に存在して瘤は小さく,瘤口も狭い。成人にも多く発見されることから,成人型,正所性尿管瘤という呼称もある。
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