増刊号特集 泌尿器科病棟マニュアル—ベッドサイドの検査と処置・私はこうしている
ベッドサイド検査の実際
精巣生検の実際
原 勲
1
1神戸大学医学部泌尿器科学教室
pp.42-44
発行日 1995年3月30日
Published Date 1995/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901424
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男性不妊の診断,治療方針の決定および予後判定を行うに際し,精巣生検は主要検査のひとつであり現在も広く行われている。しかしその適応や所見の解釈については注意すべきいくつかの点が挙げられる。同一精巣内においても種々の精細管像を認めること1,2),は生検部位の少しの違いによりその所見が大幅に変わりうることを示している。すなわち一部の精巣組織像のみから全体の精巣機能を絶対的なものとして診断することは危険であり,精巣容積をはじめ,患者の病歴,現症,理学的所見,内分泌学的検査などを含め,広い視野から精巣機能を判定してゆくべきである。
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