Japanese
English
綜説
性ホルモンと発癌
Sex Hormones and Carcinogenesis
伊藤 明弘
1
Akihiro Ito
1
1広島大学原医研・放射線誘発癌研究部門
1Department of Cancer Research, Research Institute of Nuclear Medicine and Biology, Hiroshima University
キーワード:
性ホルモン
,
甲状腺腫瘍
,
下垂体腫瘍
,
発癌
Keyword:
性ホルモン
,
甲状腺腫瘍
,
下垂体腫瘍
,
発癌
pp.279-286
発行日 1993年4月20日
Published Date 1993/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900927
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ヒトの肺,胃,肝などの固形腫瘍は男性優位の発現を示し,胃の未分化癌は若年者の女性に多発する。マウスを用いた実験肝腫瘍では雄の去勢で発現率が低下し,男性ホルモン役与で回復する。エストロゲンは下垂体や甲状腺腫瘍の発生と増殖を促し,その作用は細胞内受容体の上昇を通じて行われ,レチノイン酸にも同様の作用を認めた。下垂体細胞株(MtT/Se)をエストロゲンの10−12〜10−9Mで培養すると,投与量と相関して細胞増殖が認められ,さらにこの細胞より合成,分泌される分子量約5,000のIGF−1様物質を同定した。
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