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綜説
限局性前立腺癌における骨盤内リンパ節郭清術の現状と次世代への考察
Pelvic lymph node dissection for localized prostate cancer : move on to the next stage
藤本 直浩
1
Naohiro Fujimoto
1
1産業医科大学医学部泌尿器科学講座
キーワード:
前立腺癌
,
リンパ節郭清
,
診断法
,
予後改善
Keyword:
前立腺癌
,
リンパ節郭清
,
診断法
,
予後改善
pp.1005-1012
発行日 2020年12月20日
Published Date 2020/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207070
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要旨
限局性前立腺癌に対する前立腺全摘除術時の骨盤内リンパ節郭清術(PLND)は,主に中間〜高リスク群の多くの症例で施行されているが,PLNDによる治療成績の改善は示されておらず,その臨床的意義は明らかではない.しかし,PLNDは最も有効なリンパ節転移診断方法であることは疑いがなく,また,PLNDが価値ある治療手段となる可能性は十分にある.そのために考慮すべきこととして,PETをはじめとする画像診断技術の進歩,および生検組織の分子生物学的検討によるPLNDを必要とする患者群の選択や郭清すべきリンパ節の同定,摘出リンパ節における遺伝子プロファイリングや蛋白発現などの情報を術後の経過観察や補助療法に活用することなどが挙げられる.
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