Japanese
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特集 薬剤投与と泌尿器科的副作用―泌尿器科医の必須知識
肉眼的血尿をきたす薬剤
Gross hematuria caused by drugs
梶原 充
1
,
増本 弘史
1
,
井上 省吾
1
,
柴田 昌紀
1
,
池田 健一郎
1
,
稗田 圭介
1
,
正路 晃一
1
,
宮本 克利
1
,
小林 加直
1
,
林 哲太郎
1
,
亭島 淳
1
,
松原 昭郎
1
Mitsuru Kajiwara
1
,
Hiroshi Masumoto
1
,
Shougo Inoue
1
,
Masaki Shibata
1
,
Kenichirou Ikeda
1
,
Keisuke Hieda
1
,
Kouichi Shouji
1
,
Katsutoshi Miyamoto
1
,
Kanao Kobayashi
1
,
Tetsutarou Hayashi
1
,
Jun Teishima
1
,
Akio Matsubara
1
1広島大学大学院医歯薬学総合研究科創生医科学専攻先進医療開発科学講座腎泌尿器科学
キーワード:
肉眼的血尿
,
薬剤
,
出血性膀胱炎
Keyword:
肉眼的血尿
,
薬剤
,
出血性膀胱炎
pp.541-545
発行日 2012年7月20日
Published Date 2012/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102847
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要旨 肉眼的血尿の一因に薬剤性の血尿があり,特に薬剤による出血性膀胱炎は有名である。出血性膀胱炎の原因となる薬剤にはシクロホスファミド,イホスファミド,ペニシリン系抗生物質,漢方薬,トラニラストなどがある。出血性膀胱炎の予防には,大量輸液による利尿,メスナの投与,頻回排尿の指導などが有用である。しかし,ひとたび発症すると持続膀胱洗浄や膀胱内凝血塊除去,経尿道的膀胱粘膜凝固術を行う必要がある。また,高圧酸素療法やミョウバンや硝酸銀などの膀胱内薬剤注入療法も有用である。なお,シクロホスファミドは,尿路の発癌性を有するため膀胱癌の原因となることにも留意する必要がある。
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