Japanese
English
特集 尿失禁
腹圧性尿失禁の治療
Treatment of Stress Incontinence
金子 茂男
1
Sigeo Kaneko
1
1旭川医科大学泌尿器科学教室
pp.583-588
発行日 1988年7月20日
Published Date 1988/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204783
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はじめに
尿失禁は社会生活,家庭生活をおくるうえで大きな制限をあたえるものであり,精神衛生の面からも放置しておくことはできない。治療により尿閉となっても,間歇的自己導尿などにより尿禁制が保て,腎機能が維持されるのであれば,尿失禁で人前に出ることをはばかり,衣服の汚染や臭いに悩まされるよりはよい場合もある。失禁量の測定,膀胱底の下降,括約筋の脆弱化などの評価は尿失禁の原因をあきらかにし,治療方針をたてるために必要である。しかしこの問題は患者の治療に対する要求の強さなども含めて検討すべきであり,画一的な治療は必ずしも患者の利益と一致しない。
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