交見室
泌尿器科領域におけるComputed Tomographyについて
森永 修
1
1川崎医大泌尿器科
pp.510
発行日 1979年5月20日
Published Date 1979/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202754
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本誌32巻2号に掲載された津川龍三先生らの「泌尿器科領域におけるComputed Tomographyについて」を拝読いたしました。編集部よりの依頼がございましたので若干の所感を述べさせて頂きます。
泌尿器科領域における診断技術は日々進歩していますが,上部尿路疾患の診断には従来よりUrographyが主流をなしてきていますが,これのみでは確定診断できない症例もあります。津川先生らはCTスキャンの評価を,1)スクリーニング検査の次の段階としての比較的侵襲の多い検査を省略しうるか,2)従来のX線検査で判明しえない情報が得られるか否か,と2つに分けて考察されています。私の見解では症例数も少なく試行錯誤していますが,1)については逆行性腎盂撮影,PRP,血管撮影,Sonographyなどの検査や,手術所見とCTスキャンを比較検討して将来CTスキャンによる新しい診断基準が確定したなら,従来の比較的侵襲の多い検査を一つでも省略できるのではないかと考えます。
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