Japanese
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手術手技
停留睾丸の手術—Torek法
Surgical Treatment of Undescended Testis: The Torek Operation
野中 博
1
Hiroshi Nonaka
1
1順天堂大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Juntendo University School of Medicine
pp.423-426
発行日 1978年5月20日
Published Date 1978/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202545
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緒言
停留睾丸は泌尿器科領域の先天異常のうちでは比較的頻度の高い疾患である。患者自身あるいは両親の来院時の訴えは美容的ならびに心理的なものが多いが,本症のために造精機能に障害がおこり,また陰嚢内睾丸に比し外傷をうけやすく,さらに悪性腫瘍発生の危険が多いという事実の方がむしろ重要である。したがつて治療の目的もこれらの点を重視すべきで,とくに造精機能の保持および改善には5歳頃までに睾丸を陰嚢内の正常位置に下降させることが望ましいという意見が多い。
さて治療方法は,(1)待期療法(watchful wait-ing),(2)ホルモン療法,(3)手術療法(睾丸固定術)に大別され,また治療方針は当然年齢,睾丸の停留位置などによつて適当な方法を選び,あるいは併用することになる。それぞれの治療成績は多数報告されているが,各治療法の内容については賛否様々な意見がある。ここではこれらの詳細には言及せず,手術療法のうちTorek1)の術式について述べる。
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