Japanese
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手術手技
腎摘除術—腎への到達経路と偶発症について
Surgical Approach to the Kidney and Complications of Nephrectomy
岸本 孝
1
Takashi Kishimoto
1
1東京大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.29-35
発行日 1973年1月20日
Published Date 1973/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201544
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外科的腎疾患に対する手術は,悪性腫瘍を除いてはできるだけ腎保存的に行なうのが原則であるが,悪性腫瘍の他に,高度の外傷,重篤な膿腎,進行した腎結核,機能の廃絶した水腎症などでは,依然として腎摘除術が適応となることがある。なおこれらの腎疾患に対する適応とは異なり,最近では血液透析,腎移植の普及につれてdonorおよびrecipient (両側)の腎摘も増加しつつある。
腎摘除術の術前準備は一般腹部大手術の場合と同様であるが,これに加えて反対側腎(残腎)の状態を厳密に検査しておくことが極めて大切であることはいうまでもない。たとえ外傷のような緊急を要する時でも,術前に残腎の機能を確認しておくことが必要欠くべからざる条件である。
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