書評
「日本近現代医学人名事典【1868-2011】」―泉 孝英 編
猪飼 周平
1
1一橋大大学院・総合社会科学(比較医療史)
pp.602
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103270
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本書は,呼吸器内科を専門とする医学者が14年にわたり,明治期以降日本の近代医学・医療の発展に貢献した3,762名(物故者)の履歴を調べあげた成果である。評者のように,明治期以降の医業関係誌を参照する機会の多い者にとっては,このように便利かつ確度の高いレファレンスが完成したことは,大変喜ばしいことであり,そのありがたみは今後随所で感じられることになるであろう。編者の長年のご苦労に感謝したい。
とはいえ,本書を単に事典として理解するとすれば書評の対象とする必要はないかもしれない。そこで,以下では本書を約800ページの読物と解してその意義を考えてみたい。
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