特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療
3 尿路機能障害および尿路閉塞性疾患
下部尿路機能障害
046 腹圧性尿失禁
栗崎 功己
1
1信州大学医学部泌尿器科
pp.137-138
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103115
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1 概念・病因
尿失禁とは「尿が不随意に漏れる愁訴(国際禁制学会用語基準1))」と定義され,腹圧性尿失禁,切迫性尿失禁,混合性尿失禁,遺尿,夜間遺尿,その他の尿失禁とに分類される。その中で腹圧性尿失禁は,「労作時または運動時,もしくはくしゃみまたは咳の際に,不随意に尿が漏れる」という愁訴である。腹圧性尿失禁は,女性の場合は出産による骨盤底筋群の脆弱化,尿道過可動などに起因することが多い。男性では腹圧性尿失禁は少ないとされているが,根治的前立腺全摘後などにみられることがある。混合性尿失禁は,腹圧性尿失禁に尿意切迫感,切迫性尿失禁を伴うものである。
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