画像診断
右下大静脈後尿管と大動脈後左腎静脈を合併した左腎細胞癌
亀井 潤
1
,
篠原 充
1
,
本間 之夫
2
1がん・感染症センター都立駒込病院泌尿器科
2東京大学医学部付属病院泌尿器科
キーワード:
下大静脈後尿管
,
腎細胞癌
Keyword:
下大静脈後尿管
,
腎細胞癌
pp.514-516
発行日 2012年6月20日
Published Date 2012/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102835
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患 者 80歳,男性。
主 訴 右水腎症。
現病歴 4年前,当院呼吸器内科にてCOPDの精査中,右水腎症を指摘されたため当科を紹介受診した。
腹部~骨盤部CT画像(図1)により下大静脈後尿管が右水腎症の原因と判明した。また同CTにて左腎中極の腎門部付近に径35mmの左腎細胞癌(図2)を認めた。Cre 1.1mg/dl,eGFR 50.1ml/minと腎機能低下を認めていたものの,レノグラム上,右腎GFR 28.1ml/min,左腎GFR 29.7ml/minと分腎機能は保たれていたため,左腎摘除術を行う方針とした。
術前に腎血管の評価を行ったところ,左腎静脈は左腎門部から尾側に向かって走行し,大動脈の背側を通りL4の高さで下大静脈に流入しており,大動脈後左腎静脈であることが判明した。
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