書評
「病院内/免疫不全関連感染症診療の考え方と進め方―IDATEN感染症セミナー」―IDATENセミナーテキスト編集委員会 編
香坂 俊
1
1慶応義塾大学病院・循環器内科
pp.1003
発行日 2011年12月20日
Published Date 2011/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102560
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ああ,またですか。抗菌薬の選択が議論にもならずスルーされていくのをみて,僕はため息をつきます。しかも,よりによってカテーテルをそのまま残しておいていただいているなんて,培養はどうなっているのでしょうか? もう提出済みですか? しかも,そのサンプルは2セットともカテーテルから取ったから問題ない? いやあ,感激です。これで緑膿菌が出たらコンタミでも何でも治療を開始できますね。え,もうメロペネムが使われている? それはもう神の一手ですね。文字通りいうことは何もありません。
臨床感染症というのはもっといろんな科の先生が知っていてもいいのではないかと思います。その上で身近な疑問に答えていただけるエキスパートがいてくれるとありがたいのですが,そんなぜいたくは望んではいけませんよね。かといって成書を読んでもきめ細かいところがわかりません。分量も多いし,別にわかっていることを全部書いてくれなくてもいいのですよ。培養の取り方とカテ抜去のタイミング,そこが知りたいのです。
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