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特集 泌尿器科領域の漢方療法―エキスパートに聞く
泌尿器科領域における漢方療法の考え方,捉え方
Introduction of diagnosis and treatment using kampo medicine in urology
小川 由英
1
Yoshihide Ogawa
1
1東京徳洲会病院泌尿器科
キーワード:
虚実
,
腎気
,
膀胱湿熱
Keyword:
虚実
,
腎気
,
膀胱湿熱
pp.943-947
発行日 2009年11月20日
Published Date 2009/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101844
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要旨 泌尿器科領域として,古くは,排尿困難,浮腫,性機能障害,不妊症などが主な疾患であったと考えられる。臓器としても腎が中心で,腎は,生殖,成長,発育,排尿や水液の代謝,呼吸にも関与する。腎気が不足した腎虚では夜間頻尿となり,腎気の固摂作用(固護し統摂する。すなわち,血を循行させ外溢させない,尿,分泌液,津液などを正常に分泌し,過度に排泄させない)が低下すると腎気不固となり,摂津できないと頻尿,多尿,尿失禁,摂精できないと遺精,早漏などになる。腎精の不足は,性欲の低下,インポテンツ,不妊などを呈する。膀胱は州都の官といわれ,尿を貯蔵し,湿邪が停滞すると,頻尿,尿意促迫,排尿痛,混濁尿,血尿,結石などを伴う。
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