交見室
精液検査にMakler chamberを使用するなら知っておきたいこと
吉池 美紀
1
,
岩本 晃明
1
1聖マリアンナ医科大学泌尿器科
pp.1025
発行日 2006年12月20日
Published Date 2006/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101021
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2002年に全国の不妊診療施設を対象として,精液検査法の実態に関するアンケート調査が実施された1)。その結果,精子濃度と運動率を同一視野で測定できる簡便なMakler chamberを採用してルーチン検査を行っている施設が全国の50%にも及んでいた。筆者らは,多くの施設でMakler chamberの検査上の特性がほとんど理解されずに使用されていることを強く感じた。その後2003年に日本泌尿器科学会の監修のもと「精液検査標準化ガイドライン」2)が刊行され,標準法としてWHOマニュアルでも推奨されているように,精子運動率は標本の間隙20μmのスライドグラス,精子濃度は希釈・不動化後に血球計算盤を用いる測定法が採用された。しかし時間的制約などの理由により,Makler chamberを使用する施設もいまだに多いと思われるため,その際にはぜひ以下の注意点を参考にしていただきたい。
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