Japanese
English
症例報告
若年者に生じたPinkus腫瘍の1例
A case of Pinkus' tumor in a young man
伊部 美葉
1
,
稲葉 義方
1
,
新村 眞人
1
Miha IBE
1
,
Yoshikata INABA
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
Pinkus腫瘍
,
premalignant fibroepithelial tumor
,
fibroepithelioma
Keyword:
Pinkus腫瘍
,
premalignant fibroepithelial tumor
,
fibroepithelioma
pp.63-66
発行日 1999年1月1日
Published Date 1999/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902760
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23歳男性の下腹部に生じたPinkus腫瘍の1例を報告した.臨床的には大きさ9×6mm,淡紅色,弾性軟の有茎性腫瘤であった.組織学的には表皮と連続した基底細胞様細胞から成る上皮索が互いに吻合して網状構造を呈し,この上皮索を取り囲んで線維性,浮腫性の間質が多量に増生していた.また,上皮索との間には裂隙形成も認められた.自験例も含めた本邦報告例24症例をまとめたところ,中高年の下腹部,陰股部周囲に好発し,淡紅色から褐色調で有茎性の腫瘍状に隆起した形状をとるものが多い傾向にあった.自験例は年齢が23歳と比較的高齢者に多いとされてきた本腫瘍の中では稀な若年者の発症であった.
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