Japanese
English
症例報告
スプロフェンによる光接触皮膚炎(UVA)およびUVBによる光線過敏症を示したアトピー性皮膚炎の1例
A case of atopic dermatitis associated with suproten photocontact dermatitis and UVB photosensitivity
大島 昭博
1
,
戸倉 新樹
1
,
瀧川 雅浩
1
Akihiro OHISHIMA
1
,
Yoshiki TOKURA
1
,
Masahiro TAKIGAWA
1
1浜松医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
スプロフエン
,
光接触皮膚炎
,
光線過敏症
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
スプロフエン
,
光接触皮膚炎
,
光線過敏症
pp.1080-1082
発行日 1998年12月1日
Published Date 1998/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902722
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患者は29歳,男性.アトピー性皮膚炎にて加療中.平成元年より,夏季に日光曝露後の皮疹増悪を自覚した.平成2年から4年にスプロフェン軟膏を使用した.平成1年12月より冬季にも日光曝露後に皮疹が増悪するようになった.スプロフェン軟膏の光貼布試験はUVAにて陽性,さらに光線テストではUVAに対する反応およびUVBの最小紅斑量(MED)は正常にもかかわらず,UVB反復照射にて紅斑,丘疹が出現した.スプロフェン軟膏中止,遮光,ステロイド剤外用および抗アレノレギー剤内服にて経過観察し,約2年後より日光曝露後の皮疹増悪は改善した.本症例では,1)スプロフェンによる光接触皮膚炎(UVA)と,2)UVBによる光線過敏症の両者が存在し,後者はスプロフェン光接触皮膚炎の発症前より起こり,一過性に消失したと考えられた.
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