Japanese
English
症例報告
乳管分泌部へ分化を示した乳房Paget病の1例
A case of mammary Paget's disease showing differentiation to the secretory portion of mammary duct
千葉 雅子
1
,
赤坂 俊英
1
,
昆 宰市
1
Masako Chiba
1
,
Toshihide AKASAKA
1
,
Saiichi KON
1
1岩手医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Iwate Medical University, School of Medicine
キーワード:
乳房Paget病
,
断頭分泌
,
乳管分泌部
Keyword:
乳房Paget病
,
断頭分泌
,
乳管分泌部
pp.465-467
発行日 1996年5月1日
Published Date 1996/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901886
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76歳,女性の左乳房に生じた乳房Paget病の1例を報告した.乳頭および乳暈にびらんを,乳房内には浸潤性硬結を認めた.病理組織学的にPaget胞巣のほとんどのものは中心に管腔構造あるいは裂隙を有し,断頭分泌も認めるなど乳管分泌部への分化が示唆された.同様の組織所見を示す腫瘍細胞の増殖は多数の乳管内でも認められ,一部では管外性浸潤を呈していた.以上より,乳房Paget病をその分化方向により表皮内乳管,真皮内乳管および乳管分泌部に分けるならば,自験例は乳管分泌部へ分化を示し表皮に進展したと考えた.
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