Japanese
English
症例報告
Saphenous vein graft donor site dermatitisの1例
A case of saphenous vein graft donor site dermatitis
冨澤 幸生
1
,
南場 裕美
1
,
小林 衣子
1
Kohki TOMIZAWA
1
,
Yumi NAMBA
1
,
Kinuko KOBAYASHI
1
1札幌鉄道病院皮膚科
1Department of Dermatology, Sapporo Railway Hospital
キーワード:
冠動脈バイパス手術
,
伏在静脈
,
皮膚炎
Keyword:
冠動脈バイパス手術
,
伏在静脈
,
皮膚炎
pp.719-721
発行日 1995年8月1日
Published Date 1995/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901621
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68歳,男性.狭心症のために伏在静脈をgraftとして冠動脈バイパス手術を行ったが,その後,伏在静脈採取術後の瘢痕部に沿って湿疹様病変が出現した.患者は常に皮疹部にピリピリした違和感をもち,感覚試験では,一部痛覚が減弱している部位が認められたが,全体の触覚は保たれていた.組織学的に,表皮の軽度のspongiosis,真皮乳頭部の小血管の増生と血管壁の肥厚,および真皮上層の血管周囲に軽度の小円形細胞の浸潤があり,軽度の膠原線維の増生がみられた.皮疹に対し,ステロイド外用剤,保湿剤,漢方療法など諸種の治療を試みているが,症状は一進一退を繰り返している.
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