Japanese
English
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1993
III 新しい検査法と診断法
抗悪性黒色腫抗体の臨床応用
Clinical evaluation of antimelanoma antibodies
高橋 誠
1
Makoto TAKAHASHI
1
1札幌医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Sappro Medical College
キーワード:
抗悪性黒色腫抗体
,
HMSA−2
,
抗S100蛋白抗体
,
抗ICAM−1抗体
Keyword:
抗悪性黒色腫抗体
,
HMSA−2
,
抗S100蛋白抗体
,
抗ICAM−1抗体
pp.115-118
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900892
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悪性黒色腫に対する抗体は多数開発されている.またこれら抗体は,悪性黒色腫に特異的な抗体と特異的ではないが診断あるいは予後に関連するものに大別できる.今回は前者として,我々の教室で開発したHMSA−2を,後者として抗S100蛋白抗体と抗ICAM−1抗体を応用した自験例を示した.その結果,HMSA−2抗体は,悪性黒色腫に高率に陽性を示すが,その染色性は異なるが色素性母斑にも陽性を示した.抗S100蛋白抗体と抗ICAM−1抗体は,腫瘍の進展状態あるいは予後の判定に有用であることが推測された.加えて,文献的な考察を行い,現在までに開発されている抗体は,真に特異的なものはなく,その応用には,抗体の性質を理解して臨床に応用すべきである.さらに,非特異的抗体の応用についても今後の検討が必要である.
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