Japanese
English
症例報告
平滑筋母斑の1例
A Case of Nevus Leiomyomatosus
清水 忠道
1
,
加藤 直子
1
,
熊切 正信
1
,
大河原 章
1
Tadamichi SHIMIZU
1
,
Naoko KATO
1
,
Masanobu KUMAKIRI
1
,
Akira OHKAWARA
1
1北海道大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
淡褐色斑
,
平滑筋母斑
Keyword:
淡褐色斑
,
平滑筋母斑
pp.73-76
発行日 1991年1月1日
Published Date 1991/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900272
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2歳,女児の右臀部に生じた平滑筋母斑の1例を報告した.本症例は鶏卵大の境界やや不明瞭な淡褐色斑で軽度の浸潤を伴っていた.組織学的には真皮に種々の方向に束状に走行する平滑筋束が増生する所見を示した.抗デスミン抗体,抗ビメンチン抗体による免疫組織化学的検索を行った結果,抗デスミン抗体にて陽性,抗ビメンチン抗体にて陰性を示したことから,増生している平滑筋束は立毛筋に近い成熟した構造であることが確かめられた.本例のような,局所の多毛を伴わない淡褐色斑の臨床像を示す平滑筋母斑は日常診療において見過ごされやすいので,色素斑の診断に際しては一応本症を念頭におくことが大切である.
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