Japanese
English
特集 臨床皮膚科—最近のトピックス
Clinical Dermatology 1989
I最近話題の疾患とその病態
黒色真菌感染症の問題点
Some considerations on infections caused by dematiaceous fungi
福代 良一
1
Ryoichi FUKUSHIRO
1
1金沢大学
1Kanazawa University
キーワード:
クロモミコーシス
,
phaeohy-phomycosis
,
Phialophora dermatitidis
,
Phialophora gougerotii
,
sclerotic cells
Keyword:
クロモミコーシス
,
phaeohy-phomycosis
,
Phialophora dermatitidis
,
Phialophora gougerotii
,
sclerotic cells
pp.527-532
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204113
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黒色真菌感染症における以下の諸問題について考察した.①病名では,phaeohy—phomycosisという語の意義と価値について述べた.②疾患分類では,Phialophora (以下P.) der—matitidisをphaeohyphomycosisの原因菌とし,クロモミコーシスの原因菌とは認めないAjelloの分類を批判した.③原因菌については,現在知られている黒色真菌感染症の原因菌名を表示し,我が国における最近の初の分離菌(5種)を挙げた.④菌種名については,P. dermatitidis・P.gougerotii・P.jeanselmeiの3者の種名の動きを示した.⑤若干の菌種では,P.dermatitidisとP.gougerotiiを取り上げ,我が国において後者の顆粒形が発見されたことを述べた.⑥臨床像と組織内菌要素については,両者のいずれにも一応の原則はあっても,例外があり得ることを述べ,P.gougerotiiによるクロモミコーシス例に言及した.⑦中国のクロモミコーシスでは,それが300例余知られ,山東省に多く,原因菌としてはCladosporium carrioniiが最多(65%)であることを述べた.
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