Japanese
English
原著
アクリノール外用で発症した難治性下腿潰瘍の1例
A Case of Leg Ulcer Due to Acrinol Topical Treatment
林 久
1
,
大崎 正文
1
,
重見 文雄
1
,
武田 克之
1
Hisashi HAYASHI
1
,
Masafumi OSAKI
1
,
Fumio SHIGEMI
1
,
Katsuyuki TAKEDA
1
1徳島大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Tokushima University School of Medicine
pp.599-602
発行日 1988年7月1日
Published Date 1988/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203920
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25歳男性の,アクリノール外用で発症したと考えられる右下腿の難治性潰瘍の1症例を報告した.患者は右下腿にムカデ咬傷を受け,1カ月後に同部が発赤,腫脹したので連日アクリノール湿布を続け,1力月後に潰瘍を生じた.その後も2年以上に亘り再発を繰り返し,難治のため当科に入院した.入院後,特に積極的な加療をしないまま瘢痕治癒した.アクリノールによるパッチテストは陽性,一次刺激性は否定され,左下腿において行った15日間連続のアクリノール外用により,右下腿と類似の皮膚潰瘍を再現しえた.以上の成績から,本症例の難治性下腿潰瘍はアクリノール外用により生じたと結論した.
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