Japanese
English
原著
Pseudoxanthoma Elasticumに続発したElastosis Perforans Serpiginosaの1例
A Case of Elastosis Perforans Serpiginosa with Pseudoxanthoma Elasticum
金沢 一也
1
,
狩野 俊幸
1
,
加藤 英行
1
,
矢尾板 英夫
1
Kazuya KANAZAWA
1
,
Toshiyuki KANO
1
,
Hideyuki KATO
1
,
Hideo YAOITA
1
1自治医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Jichi Medical School
pp.425-430
発行日 1988年5月1日
Published Date 1988/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203890
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頸部にpseudoxanthoma elasticum (PXE)の皮疹を持ち,初診の約半年前より右側頸部にelastosis perforans serpiginosa (EPS)を続発したと考えられる24歳男性例を報告した.臨床検査成績では,指尖容積脈波で細動脈の弾性低下を認める所見があり,眼底検査ではangioid streaks, aventurine fundusの所見が認められた.組織所見では,PXE部において真皮中層に異常弾力線維の集塊が認められ(オルセイン染色),この部に一致してコッサ染色陽性,アルシアンブルー染色陽性物質が認められた.EPS部では異常弾力線維のtransepidermal eliminationの過程が観察された.治療はEPSには夜間のステロイド剤含有テープ貼布が効果を示し,瘡様丘疹の扁平化,拡大傾向抑制がみられた.しかし,PXEについてはステロイド軟膏塗擦,ビタミンE内服ともに効果は認められなかった.文献的に昭和51年以後,最近10年間のEPS本邦報告例を集計し検討した.
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