Japanese
English
原著
Subacute Cutaneous Lupus Erythematosusの3例
Three Cases of Subacute Cutaneous Lupus Erythematosus
中川 浩一
1
,
辻 卓夫
1
,
格谷 敦子
1
,
茶之木 美也子
1
,
濱田 稔夫
1
Koichi NAKAGAWA
1
,
Takuo TSUJI
1
,
Atsuko KADOYA
1
,
Miyako CHANOKI
1
,
Toshio HAMADA
1
1大阪市立大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
pp.1059-1064
発行日 1987年12月1日
Published Date 1987/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203798
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症例1:38歳,男性.2〜3年前より環状の紅斑が顔面,胸部,背部,腎部に出没を繰り返していた.症例2:49歳,女性.約3年前より環状の紅斑が顔面,上肢に出没を繰り返していた.症例3:18歳,男性.約2カ月前にスキーを行ってから顔面,両上肢,背部に紅斑が出現し始め,次第に環状を呈するようになってきた,組織学的検査では3例とも真皮上層のリンパ球主体の細胞浸潤が主要な所見で,螢光抗体直接法では症例3のみlupus band test陽性所見が得られた.臨床検査では,全例においてRA test陽性,抗核抗体陽性,症例3のみ補体値の低下が認められた.また,抗SS-A, SS-B抗体は3例ともいずれか一方が陽性であった.以上の所見より,これら3例をSontheirnerらの提唱するsubacute cutaneous lupus erythematosusと診断した.症例1は抗SS-B抗体単独陽性である点,症例3はSjogren症候群型の環状紅斑を呈した点が特異的な所見であった.
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