Japanese
English
原著
足底に生じた大型のAcquired Fibrokeratoma—Angiofibromaの組織所見を示した1例
A Large Acquired Fibrokeratoma on the Sole of the Foot:A Case with Histologic Features of Angiofibroma
木村 俊次
1
,
繁益 弘志
1
Shunji KIMURA
1
,
Hiroshi HAN-YAKU
1
1国家公務員等共済組合連合会立川病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kyosai Tachikawa Hospital
pp.837-840
発行日 1986年9月1日
Published Date 1986/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203527
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79歳,男.12,3年前から出現し,近医で切除するもその後再発,増大.現症:右足底踵部中央に25×23×12mm,表面角化・落屑性,淡紅色,弾性硬の広基有茎性腫瘤が単発する.軽度圧痛あり.組織所見:一部錯角化を伴う角質増生をみるも,表皮は全体的に非薄化し,メラニン色素も一部で軽度増加しているのみである.病変の主体は真皮にあり,上層には軽度ないし中等度の浮腫,小血管の増生・拡張,血管周囲の層状の結合織増生をみる.また真皮全体に繊細な結合織の増生と紡錘形〜星形の結合織細胞が増加する.結合織細胞には多核のものも多数存在する.マスト細胞は真皮上層で軽度増加する.腫瘤内に弾力線維は存在しない.自験例をangiofibromaとacquired fibrokeratoma (AFK)との二面から検討した結果,angiofibrornaの組織所見を呈したAFKと考えられた.
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