Japanese
English
原著
汎発性皮膚転移癌の3例
Three Cases with Disseminated Cutaneous Metastasis of Cancer
志村 葉子
1
,
飯谷 稲子
1
,
藤野 百代
1
,
千葉 紀子
1
,
下田 祥由
Yoko SHIMURA
1
,
Momoyo FUJINO
1
,
Toshiko CHIBA
1
,
Nagayoshi SHIMODA
1
,
Ineko IITANI
1聖マリアンナ医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, St. Marianna University School of Medicine
pp.539-542
発行日 1986年6月1日
Published Date 1986/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203476
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48歳女性,40歳女性および44歳女性の3例の汎発性皮膚転移癌を報告した.原発病巣は1例は胃癌(症例1),2例は乳癌(症例2,症例3)であった.各症例ともに皮膚転移は毎日1〜3個ずつ出現し,小豆大から拇指頭大までで潰瘍化することなく躯幹,上肢,下肢,顔面,頭部などに,ただ数の増加のみが見られた.症例1,症例2では患者は絶えず新しく出現する皮下結節にきわめて神経質になり,恐怖の念さえ抱いた.これら不安の念に駆られる患者に対して,腫瘍そのものに対する治療に加えて適正な精神治療の必要性を強く感じた.
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