Japanese
English
原著
超音波療法が奏効したHypodermitis Sclerodermiformisについて
A Case of Hypodermitis Sclerodermiformis Successfully Treated with Ultrasound
関口 かおる
1
,
八木 茂
1
,
西山 千秋
1
,
森嶋 隆文
1
Kaoru SEKIGUCHI
1
,
Shigeru YAGI
1
,
Chiaki NISHIYAMA
1
,
Takafumi MORISHIMA
1
1日本大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine
pp.317-321
発行日 1986年4月1日
Published Date 1986/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203434
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臨床的にも組織学的にもhypodermitis sclerodermiformisの定型的所見を示し,超音波療法が奏効した60歳,女性例を報告した.本症の特徴は以下のように要約される.1)臨床像:静脈不全を有する下腿に生じる境界明確,不規則形,木様硬に触れる表在性浸潤局面であり,限局性強皮症と異なって皮野は明瞭で,皺を寄せることが可能である.2)組織像:定型疹では真皮中層から皮下脂肪組織にかけての膠原線維束の増生が主要所見で,初発疹ではこれに皮下脂肪織炎を認める.3)治療:超音波療法は定型疹に劇的に奏効したが,初発疹には無効であった.本症の病像はきわめて特異的であり,本症の概念が知られるようになれば,報告例が増すものと思われた.
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