Japanese
English
原著
Erythropoietic Protoporphyriaの1例
A Case of Erythropoietic Protoporphyria
寛島 保
1
,
上田 正登
1
,
長谷井 和義
1
,
市橋 正光
1
Tamotsu HIROSHIMA
1
,
Masato UEDA
1
,
Kazuyoshi HASEI
1
,
Masamitsu ICHIHASHI
1
1神戸大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kobe University School of Medicine
pp.209-213
発行日 1985年3月1日
Published Date 1985/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203211
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6歳男子のE.P.P.の1例を報告した.3歳時発症.5歳頃から日光曝露部の瘢痕と色素沈着が著明となった.血液検査でGOT, GPTの軽度上昇あり.組織所見では真皮上層および乳頭層の血管周囲に著明なPAS陽性物質の沈着あり. UVBおよびUVAによるphoto testでは正常皮膚反応を示したが,赤血球螢光現象陽性,光溶血試験で溶血度高度であり,血中,糞便中のprotoporphyrinは異常高値を示したのでE.P.P.と診断した.患者血清補体はin vitroで日光照射後低値を示した.本症の皮疹発症に補体の関与が考えられた.治療には日光曝露の制限とカバーマーク外用が有効であった.兄はproto—porphyrin高値であるにもかかかわらず皮疹がないことから遺伝的保因者と考えられた.
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