Japanese
English
原著
Palmar Fibromatosisの1例—過去10年間の本邦皮膚科領域の本症報告例24例の臨床的考察
A Case of Palmar Fibromatosis
野池 尚美
1
,
小野田 進
1
Naomi NOIKE
1
,
Susumu ONODA
1
1東邦大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Toho University School of Medicine
pp.37-40
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203180
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51歳男性に発生したpalmar fibromatosisの1例を報告した.併せて過去10年間の本邦皮膚科領域の本症報告例24例の臨床的,統計的考察を行なった.その結果,以下の特徴が認められた,①男:女=3:1と男性に多い.②50歳代に好発しやすい.③皮疹は第3,4,5指に最も好発する.その数は少ないもので1個,多いもので両側合わせて9個,平均3,4個である,尚,左右差は殆どない.皮疹は通常,皮表正常色,弾性硬,下床と癒着,時に軽度圧痛のある2cm以下の皮下結節である.1/3の例に指の拘縮を伴う.経過1年未満では拘縮を起こしにくいと思われる.④糖尿病の有無の記載明らかな症例中,約2/3に顕性あるいは不顕性糖尿病を伴う.
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