Japanese
English
原著
紅斑を主徴としたSubclinical Sjögren's Syndromeの1例
A Case of Subclinical Sjögren's Syndrome with Erythema
古川 徹
1
,
長島 正治
1
Toru FURUKAWA
1
,
Masaji NAGASHIMA
1
1杏林大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
pp.847-850
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203114
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自覚的な乾燥症状を欠き,顔面・手・足に浮腫性〜環状紅斑を生じた31歳女性例を経験した.当初,エリテマトーデス(LE)を考え,種々検索したがLE特有の所見は得られなかった.自覚的な乾燥症状は訴えなかったが,シェーグレン症候群(SjS)を疑い検索したところ,SjSに相当する異常所見を得た.
SjSの自覚的な乾燥症状には個人差があり客観的な評価は難しい.臨床的には乾燥症状を訴えなくとも,種々の検査所見でSjSとして異常を示すsubclinical SjS (s-SjS)の存在も明らかとなってきている.このようなs-SjSの発見に紅斑,ことに浮腫性〜環状紅斑が重要であり,このような皮疹と免疫学的異常がくり返し証明される場合,SjSに関する検索が必要であると考えた.
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