Japanese
English
原著
再発したProliferating Trichilemmal Cystの1例
A Recurrent Case of Proliferating Trichilemmal Cyst
清島 真理子
1
,
森 俊二
1
,
北島 康雄
2
Mariko SEISHIMA
1
,
Shunji MORI
1
,
Yasuo KITAJIMA
2
1岐阜大学医学部皮膚科教室
2自治医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Gifu University School of Medicine
2Department of Dermatology, Jichi Medical School
pp.459-463
発行日 1984年5月1日
Published Date 1984/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203045
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61歳,女性.約1年半前より右腋窩後部に大豆大の腫瘤を生じ,摘出を受けたが,約半年前より同部に腫瘤が出現し,増大してきたため切除した.組織学的には,真皮上層から皮下組織にわたって,一部で表皮と連続した腫瘍巣がみられた.腫瘍巣は大小の嚢腫様構造からなり,嚢腫内には好酸性の無構造物が入っている.嚢腫壁の構造は,1〜2層の小型で核が好塩基性に濃染する細胞が最外層となり,内層になるにつれて,より大型で,淡染性の核をもつ細胞となっており,proliferating trichilemmal cystと診断した.初回摘出時の標本も合わせて検討し,また,本邦報告例53例についての統計的観察も合わせて報告する.
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