Japanese
English
原著
腋窩Paget病—自験例および報告例のまとめ
Axillary Paget's Disease: A Case Report and a Review of Literature
藤本 亘
1
,
雀部 将
1
Wataru FUJIMOTO
1
,
Susumu SASABE
1
1社会保険広島市民病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hiroshima City Hospital
pp.433-439
発行日 1983年5月1日
Published Date 1983/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202839
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37歳,女性の右腋窩にみられたaxillary Paget's diseasc (a. P.)の1例を報告し,あわせて,腋窩に病変のみられた乳房外Paget病(a. P. のほかに,double extramammaryPaget's disease=d. e. P.,triple extramammary Paget's disease=t. e. P.,multilocular Paget'sdisease=m. P. を含む)の既報告例をまとめた.自験例は,組織学的に浸潤癌の像を示し,下床のエクリン腺体の一部に癌性変化を認め,右腋窩リンパ節転移もみられたが,アポクリン腺には異常を認めなかった.腋窩に病変のみられた乳房外Paget病は自験例を含め41例が報告されており,そのうちa. P. が30例,d. e. P. が3例,t. e. P. が7例,m. P. が1例であった.a. P. と他部位の病変合併例(d. e. P.,t. e. P.,m. P.)とを比較すると,下床の癌や転移は前者に高率に認められ,また後者は前者に比してより高齢で,かつ男性に多発する傾向がみられた.
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