Japanese
English
原著
Recurrent Bullous Eruption of the Hands and Feetの母子例
Case Report of Recurrent Bullous Eruption of the Hands and Feet (A Mother and Her Son)
古江 増隆
1,2
,
余 幸司
1
Masutaka FURUE
1,2
,
Hsin-su YU
1
1東京大学医学部皮膚科教室
2東京大学附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo University School of Medicine
pp.1185-1190
発行日 1982年12月1日
Published Date 1982/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202754
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Recurrent bullous eruption of the hands and feet (RBEHF)の母子例(37歳,11歳)を報告した.2例ともに生後数ヵ月頃より発症し,瘢痕,稗粒腫,爪変形などを伴わない,主に夏季に出現する両手足の水疱を主訴とした.本邦例4例に自験例を加え,電顕所見も含めて一括して表にした.従来RBEHFはdyskeratosisを伴う基底細胞より1,2層上層の有棘細胞の解離による表皮内水疱であり,基底細胞の解離によって生ずるgen—eralized epidermolysis bullosa simplex (G-EBS)とは趣をやや異にするとされているが,本邦例,自験例ともに光顕的には基底細胞の空胞化と離開による基底膜直上の水疱形成を認め,電顕的には基底層,有棘層下部の裂隙形成,同部の表皮細胞内のtonofilamentの凝集像を認めたことは,G-EBSにおける光顕的電顕的所見と本質的には同一であり,G-EBSの限局型としてのRBEHFの位置づけを強く支持する所見であると考えた.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.