Japanese
English
原著
成人型Xanthogranuloma—Xanthogranuloma教室例のまとめ
Xanthogranuloma in the Adult:Review of Experienced Cases in the Department
禾 紀子
1
,
山崎 雄一郎
1
Noriko NOGI
1
,
Yuichiro YAMAZAKI
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.1079-1083
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202334
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18歳女子に発生した単発性Xanthogranuloma (XG)の1例を報告した.1〜2年前より右腋窩部に発生したもので,直径5mm,半球状に隆起した弾性硬の帯黄色腫瘤で,血清脂質値は正常範囲内であった.組織所見では,表皮直下より真皮中層にかけて組織球,泡沫細胞,リンパ球様細胞からなる稠密な細胞浸潤にTouton型巨細胞もみられ典型的な像を呈した.あわせて,当教室において過去10年間に経験されたXG 26例について検討したところ,成人例が5例認められた.さらに調べ得た本邦・海外の成人型XGの報告例15例と合わせて20例について,Juvenile xanthogranuloma (JXG)と比較した.その結果,基本的には両者に大差はなかったが,成人型XGでは内外で男女を問わず単発が多い点,またRecklinghausen母斑症,Cafe-au-lait spot等の合併皮膚疾患が少ない点でJXGと異なった.
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