Japanese
English
原著
Zosteriform Lentiginous Pigmented Nevusの1例
A Case of Zosteriform Lentiginous Pigmented Nevus
堀 嘉昭
1
,
高田 温子
2
Yoshiaki HORI
1
,
Atsuko TAKADA
2
1東京大学医学部付属分院皮膚科
2東京大学医学部付属分院小児科
1Department of Dermatology, Tokyo University Branch Hospital
2Department of Pediatrics, Tokyo University Branch Hospital
pp.921-925
発行日 1980年10月1日
Published Date 1980/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202307
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10歳男子の左側胸部から上腹部にかけて,左上肢の肩から手に至る部分,および頸部から背,腰部に至る部分の左側に帯状に淡褐色斑をみとめ,その淡褐色斑内に直径約5mm,黒色円形,扁平ないし軽度隆起性の色素斑を散在性にみとめた.
組織学的に小黒色斑は境界型あるいは複合型の母斑細胞母斑であり,淡褐色斑で表皮突起の延長,表皮メラノサイトの増加,表皮基底層のメラニン色素の増加がみとめられた.
電顕的に淡褐色斑では表皮細胞内melanosome complexが増加し,包含するメラノソームの数も正常色部のそれに比して多い.
このような症例は稀であり,内部臓器の異常を伴う可能性が考えられたが,検索した限りでは自律神経の過緊張以外に異常をみとめなかった.
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