Japanese
English
原著
IgG型抗基底膜抗体が証明されたHerpes Gestationis
Herpes Gestationis with IgG Anti-basement Membrane Antibodies
細川 みゑ子
1,2
,
岡 吉郎
1,2
,
五十嵐 良一
2
,
佐藤 信輔
2
Mieko HOSOKAWA
1,2
,
Kichiro OKA
1,2
,
Ryoichi IGARASHI
2
,
Shinsuke SATO
2
1長岡赤十字病院皮膚科
2新潟大学医学部皮膚科教室
1Dermatology, Nagaoka Red Cross Hospital
2Department of Dermatology, Niigata University School or Medicine
pp.411-416
発行日 1980年5月1日
Published Date 1980/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202226
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要約 25歳,女性の妊娠性疱疹の1例を報告した.初回妊娠2ヵ月目頃から発症.臍部および四肢にほぼ対称性に瘙痒の激しい小水疱および緊満性の大型水疱を混じえる浮腫性紅斑を認める.粘膜疹は認めない.検査成績は白血球数15,200,好酸球6%.水疱内容に好酸球多数,ヨードカリ貼布試験,陰性.IgE 3,257u/ml.組織学的には乳頭層の浮腫と基底膜下のリンパ球,好酸球浸潤が著明で,電顕的にも表皮細胞の変性よりも真皮の浮腫性変化の方が著明であった.螢光抗体法では,皮疹部の基底膜部にIgG,C3,C9が線状に沈着.また血清中にIgG型抗基底膜抗体を認める.分娩は正常で健康男子を出産した.出産後,皮疹は軽快したが,約1年後も抗体価にはとくに変動がみられず,抗体価と臨床症状に相関は認められなかつた.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.