Japanese
English
原著
Kérato-acanthome pluri-kystique pseudo-sébacé(Degos)の1例
A Case of "Kérato-acanthome Pluri-kystique Pseudo-sebace (Degos)"
西本 正賢
1
,
多田 広祠
1
,
福代 新治
1
,
高岩 堯
1
Masayoshi NISHIMOTO
1
,
Hiroshi TADA
1
,
Shinji FUKUSHIRO
1
,
Takashi TAKAIWA
1
1岡山大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Okayama University Medical School
pp.351-355
発行日 1979年4月1日
Published Date 1979/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202050
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39歳,男性.上口唇皮膚の瘢痕部(単純性疱疹後の)に膿疱様丘疹を生じ集簇融合して小指頭大の腫瘤を形成するとともに,腫瘤周囲にも毛孔一致性でない同様の丘疹が散在性に多発した.生検組織では多数の角質嚢腫が主体で,壁の一部に有棘層の肥厚とPAS陽性顆粒がみられるほか,間質に単核球を主とする密な細胞浸潤を認めたが,異形細胞はみられなかった.ベータメサゾン1日量3mgの経口投与により1週間で腫瘤は脱落したが,周囲の膿疱様丘疹は軽快しないため稗粒腫に準じて内容を排出せしめた.
以下に詳述するごとく種々の観点より本症例をKeratoacanthomaと考えたが,同様の臨床像・組織像を呈した報告例は少なく,病像の特異性を強調するためにDegosらの使用した名称を用いて報告した.
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